《大魔導師の魔除け》
以下から1つを選ぶ。
・呪文1つを対象とする。それを打ち消す。
・プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカード2枚を引く。
・マナ総量が1以下で土地でないパーマネント1つを対象とし、それのコントロールを得る。
モード付き打ち消し。
《取り消し》からCMCが変わっておらず、他のモードもコスト相応の効果を持つため、非常にお得。
ただし、色拘束が厳しいというデメリットを持つ。
今回は、大魔導師の魔除けの①利用価値 と、弱点である②土地基盤の弱体化 について、ジェスカイコントロール視点で考察する。
①利用価値
各モードを見ていこう。
・呪文1つを対象とする。それを打ち消す。
打ち消しである。
何の変哲もない効果だが、打ち消しなのが重要である。
なんせ今のジェスカイコンはメインボードに打ち消しが記憶の欠落と暗記(と一応神秘の論争)しか入っておらず、戦場に出すと危険なカードに対しては時間稼ぎしかできない。相手にゲームタイムを決められてしまうのは個人的に好きではない。
確定打ち消しがあれば、どっしりと腰を構えてゲームができるようになる。
ついでにティボ計ガチャにも強くなる。
・プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカード2枚を引く。
《霊感》。1マナ分お得。
打ち消しとして構えつつ、相手がアクションを起こさなければこのモードで2ドローに変えてしまうという動きがシンプルかつ強力。
また、土地が伸びないときの保険としても便利。
おまけの効用として、表現の反復で打ち消しが2枚めくれた時に、これは追放してドローに変えられる。
・マナ総量が1以下で土地でないパーマネント1つを対象とし、それのコントロールを得る。
狭いコントロール奪取。
序盤に打ち消し漏らした1マナ生物や《魔女のかまど》を触れる。
うまく《ラノワールのエルフ》やでかい《生皮収集家》が奪えればアドアドしいし、プロテクション多色を持つ《石とぐろの海蛇》を触れる数少ないカードでもある。
除去としての質は《ポータブルホール》に劣ることも多いが、モードの1つとしては便利。
そしてこのモードの真の価値は、インスタントなので、相手の全力サメトークンを即座に奪えることである。コントロールミラー終わり。
以上、800文字分くらいの柔軟性が《大魔導師の魔除け》の中には詰まっている。
3マナのカードとしては破格だろう。
②土地基盤の弱体化
ヒストリックはモダンに比べて土地基盤が弱いため、青が出ない土地を採用しないとなると、色事故率とタップイン率の増加は避けられない。
例えばジェスカイコントロールの土地基盤を青が出るもののみで組むと、以下のような感じになる。
土地26
青白赤トライオーム 4
青赤・青白ショックランド 8
青赤・青白チェックランド 8
青白サイクリングデュアル 2
青赤ファストランド 3
島 1
確定タップイン6、基本土地タイプカウント15、青カウント26、赤カウント15、白カウント14。さらにファストランドの不安定さも。
一方でトライオーム・チェック・ショックのみで組むと確定タップイン4、基本土地タイプカウント16、赤青白カウントがそれぞれ19~20。安定感に圧倒的な差がある。
もちろん青土地のみで組む必要性があるわけではないし、興隆ランドや寓話の小道を使って色事故率を下げる選択肢もあるだろうが、土地基盤が弱くなるのは避けられない事実である。
2ターン目に稲妻のらせん、3ターン目に神々の憤怒が打てない事態がよく発生するので、見た目以上にアグロに弱くなる。
憤怒ではなくクラリオンを採用するなどの工夫は最低限必要。
○まとめ
柔軟性は高いが、大きな効果を得られるわけではないこのカードに、こんなデメリットを受け入れるだけの価値があるか?という問い対しては、今後じっくりと答えを考えていきたい。
私は今のところ「YES」寄りである。
追記:全人類使うようになったので強いんだと思います。